さてー、今回はですね。
映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のあらすじと見どころを、できるだけネタバレなしで紹介します。
藤原竜也、いいですよねー。
ネジの吹っ飛んだキャラとか、狂信的な犯罪者とか、なんかもう人間のクズとか。
そんな役を演じさせたら、右に出る人はいないと思ってます。
『藁の楯』でも「こいつやべえ…」という殺人犯を演じていて、ぞくぞくしました。
ところで、私は今まで『22年目の告白 -私が殺人犯です-』を見てなかったのですが、その理由は『藁の楯』を先に見ていたからでもあります。
んー面白そうなんだけど……同じような映画なら、心が疲れるからやめとこう
どっちも殺人犯を演じているし、同じような雰囲気なのかなーと思ってしまいました。
すごく面白いけど、やりきれない気持ちになる。そういう映画ありますよね。
見てみたらぜんぜん違いました。
キャストの演技は見ごたえあるし、脚本・演出ももちろん面白かったです。
そのうえ、結末が予想できない系!
2017年の映画なのでネタバレの情報もあふれてますが、まだ結末を知らない方は、そのまま先入観なしで映画を見て欲しいです。
視聴できる動画配信サービスも紹介しますので、途中で見たくなってきたら、どうぞこの記事は放っておいて映画を見始めてください(笑)
それでは、しばらくお付き合いくださいませ。
映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のあらすじ・キャスト紹介
最初に『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の簡単なあらすじ・キャストを紹介します。
どちらも映画の公式サイトで出ている情報程度に抑えるので、ネタバレの心配はないですよー。
『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のあらすじ
かつて5人の命が奪われ、未解決のまま時効を迎えた連続殺人事件。その犯人が、事件から22年後、突然みずから名乗り出た。会見場に現れたのは、自身の告白本を手に、不敵な笑みを浮かべる曾根崎雅人という男だった。顔をさらし、肉声で殺人を告白する曾根崎の登場にネットは熱狂!
賛否両論をまき散らしながら本はベストセラーに。それだけでは終わらない。
マスコミを連れての被害者遺族への謝罪、刑事への挑発、そして、サイン会まで。そのすべてがあらゆるメディアを通じて発信され、SNSで拡散されていく。それは、日本中を巻き込んだ新たな事件(ゲーム)の始めりだった……。
この曾根崎雅人を演じるのが藤原竜也です。
被害者遺族への謝罪、刑事への挑発。
表現はどうあれ、どっちも相手の神経を逆なでするパフォーマンス、笑みを浮かべながらの挑発です。
でも法では裁くことができない。
そして、その始終が世の中に拡散されて、悪のカリスマになっていく…。
どうですかー、もう藤原竜也しかありえない!
どんなクズ犯罪者を演じてくれるのか、ワクワクしてきちゃいます。
『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のキャスト・人物相関図
キャストと登場人物の相関図は、公式サイトを参考にしてみてください。
その中でも3人だけ紹介します。
曾根崎 雅人(藤原竜也)…22年前の連続殺人事件の犯人
牧村 航(伊藤英明)…警察署組織犯罪対策課の刑事
仙堂 俊雄(仲村トオル)…「NEWS EYES」メインキャスター
いずれも主演をはれる俳優さんですね。
悪のカリスマとなった曾根崎。
彼を時効で逮捕できない、それどころか市民として護衛しなければならない牧村。
そして22年前の真相を追及する仙堂。
この3人がどう絡んでいくのか…は、ぜひ映画を見て確認してください。
この記事でもこの3人に関する「違和感」に焦点を当てて紹介していきます。
映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』の見どころ!3つの違和感
「あれ、今のなんか不自然じゃない?」
この映画を見ていると、違和感を感じるシーンがいくつかあります。
それに気づいてモヤっとしていると、終盤の展開で一気に納得させられて、心まるごともっていかれた感じです。
告白本サイン会での曾根崎の挙動に感じた違和感
さて、違和感の1つ目はこれです。
藤原竜也が演じる曾根崎雅人は、犯した罪の内容も世間に対する態度も、狂気を感じるような人物です。
最初の登場シーンでいきなりやっちゃってくれます。
犯人にたどり着けなかった警察は無能。だから、私が事件の真実を、皆さんに伝えなければならない。
うわぁ、ヤバいやつだ…。
このシーンだけでもう、藤原竜也に引き込まれていくわけです。
ところがですね、告白本のサイン会に曾根崎が出るわけなんですが、そのときの藤原竜也の演技に違和感を感じたんです。
脚光を浴びるカリスマ犯罪者、らしくない。
不敵な笑みを浮かべながら登場!ではなくて、どうも緊張しているような、落ち着きがないような…?
思い返してみると、告白本の出版会見のときも、あまり「不敵な笑み」って感じには見えなかった。
このとき頭の中では、
なんで?曾根崎ってもっと、わざわざ正体明かして告白本なんか出しちゃうような、狂気のカリスマじゃないの?
なんで藤原竜也こんな演技してるん…
と違和感が膨らんでいって、混乱してました。
でも、終盤になってみると「あー、あのときの藤原竜也の演技、これしかなかった!」とわかります。
ほんとすごいな、藤原竜也!って震えちゃう。
これ以上はネタバレトークしたくなってしまうので、1つ目の違和感はここまでということで。
一触即発の曾根崎と牧村!のあとの牧村の表情に感じた違和感
続いて、2つ目の違和感がこれです。
伊藤英明が演じる牧村航は、22年前のこの事件の犯人を追っていた刑事で、捕まえられずに時効を迎えてしまった人物です。
しかもそのとき、曾根崎に同僚(先輩)の刑事を殺されています。
そりゃもう怒り心頭でしょう。
マキムラは激怒した。と物語が始まっていてもいいくらいです。牧村刑事、めっちゃ走る行動派の刑事っぽいですし。
でも、ベテラン刑事の牧村さんは、そんな気持ちを内に抑えこんでいます。
暴発しかける若い刑事をなだめつつ、時効が成立して今やいち一般人でしかない曾根崎を守ったりするわけです。
それを汲んでも、どうしても違和感を感じてしまったシーンがありました。
曾根崎と牧村が揉みあうシーン。
曾根崎の挑発に激発しちゃった牧村刑事は、周りに羽交い絞めで制止されながら、なんとか止まります。
そこから逃げるように去っていく曾根崎を見る牧村の表情が…あれ、妙に落ち着いてない…?
このとき頭の中では、
え、いま激怒してたじゃん。牧村ってあっさりクールな刑事なん?それにその表情…まるで…。
なんで伊藤英明こんな演技してるん…
と違和感が膨らんでいって、再び混乱していました。
でも終盤になってみたら、「あー、これだったんだ。伊藤英明の演技、あれしかなかった!」と気づいて、これもまたスッキリです。
これ以上は、また喋りたくなるので、3つ目の違和感にいきます。
中村トオルの出番が遅くて…役どころに感じた違和感
最後は、ちょっとメタな部分で感じた違和感です。
中村トオルが演じる仙堂俊雄は、看板番組をもってる人気のニュースキャスターで、22年前にはフリージャーナリストとして、この事件の真相を追っていた人物です。
べつに、中村トオルがこの役にあってないとか、そういうわけじゃないのです。
でも、あの仲村トオルですよ?
『あぶない刑事』ですよ?
『チーム・バチスタ』ですよ?
物語の中盤くらいになってやっと登場して、曾根崎へのインタビュアー的な? たいして重要じゃない役で終わっちゃうの…?
このとき頭の中では、
なに、友情出演?
めっちゃ贅沢に仲村トオルつかってるじゃん!
と違和感を感じてしまったので、三度、混乱していました(笑)
でもこれも早とちり。
「あー、やっぱ仲村トオルだった!」と、最後にはやっぱりスッキリ。
と、まあこれ以上書いていると、うっかり口を滑らせてしまいそうなので、この辺で抑えておきます。
あとがき
この記事では、映画『22年目の告白 -私が殺人犯です-』のあらすじや見どころを、できるだけネタバレしないように紹介してきました。
100%主観で書いてきましたが、少しでも面白さが伝わっていると、嬉しいです。
私が感じた3つの違和感は、理由が分かってスッキリするのが物語の終盤で、それも一気に話が進んでいきます。
中だるみ無しの、一瞬も目を離せない感じです。
結末を知っている人も、見なおしてみると新しい気づきがあって面白いと思いますよ。
私は 5 回くらい見てますから。ふふー。
あ、最後に。
エンディングロールが始まっても、まだ閉じないでください。これ大事です。
これからも面白い映画があったら、紹介していきたいと思います。
というあたりで、それではまた。